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ファイナンス思考とは何か?~人生で大切な考え方~

人事ブログ
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みなさん「ファイナンス」という言葉を聞いたことはありますか?

聞いたことはあるけど実際は何なのかよくわかっていない人がほとんどだと思います。

今回はそんなファイナンスについて、そしてファイナンス的な考え方についてざっくりとお話していきたいと思います。

 

突然ですが、会社は3つの側面からお金で定量的に表現されます。

その3つとは➀事業の成果②保有する経営資源③企業価値

です。

この③企業価値を最大化するにあたって必要な観点としてファイナンスがあります。

 

具体的に言うと、ファイナンスとは「将来にわたって会社が稼ぎだすお金の総量をなるべく多くすることを目的とし、その為に効率的にお金を得て有効活用すること」です。

 

企業価値を向上させるのはどこの会社でも必須であると思います。

 

そもそも企業価値とは主に金融関係の視点から見た「企業の魅力(会社的魅力)」であり、株価の算定やM&A、リストラの際の基準となる企業の全体的な価値(Enterprise Value)を意味する言葉です。

 

なぜ企業価値を向上させることが大事なのか?

 

答えはいたってシンプルです。

どの企業も人々の生活を豊かにするなど社会に貢献していく為に動いています。

 

社会に貢献していく為にはどうしたらいいのか?

その為には様々な事業展開をし、事業投資をしていくことが必要です。

 

事業投資にはお金が必要ですよね。

 

ではお金はどこから調達するか?

ここで、銀行などから借り入れるデッドも必要ですが、株主からのエクイティが重要になってきます。

 

では株主はどんな企業に投資をするのか?

それは投資額より高いリターンを生み出してくれる企業です。

つまり企業は成長し続け、企業価値を向上させていかなければならないのです。

 

しかし過去20年以上にわたり、低成長が定常化した状態が続いています。「失われた10年」というフレーズがいつの間にか「失われた20年」にすり替えられ、今となっては「失われた30年」となろうとしています。

 

(出典:https://723to.com/market-capitalization-ranking-of-world-stock/)

上記の表は左が平成元年、右が令和元

年の時価総額ランキングです。

この表をみて何を感じますか?

 

時価総額TOP10の内上位7社が日本の企業であったのが、30年後の現在、日本企業は消えてしまったのです。

 

日本の企業がこうなってしまった原因の一つとして「PL脳」という考え方が根付いてしまったことがあげられます。

 

まずPL脳とは何かの前に「PL」について簡単に説明したいと思います。

 

PLとはProfit and Loss(損益計算書)のことであり、四半期や1年といった一定期間の間に、事業を通じて会社がどれだけの売り上げを上げたのか、どれだけのコストを費やしたのか、またその結果としてどれだけの利益を稼ぎだしたのかを表す計算書のことです。つまり会社の成績表の様なモノです。

 

それでは「PL脳」とは何か。

 

PL脳とは目先の売り上げや利益を最大化することを目的視する短絡的な思考のことです。

この思考は目先しか見ていないので、大きな構想を描きリスクをとって投資するという積極的な姿勢を欠いてしまい、PL最大化を優先することによって多くの企業が思い切った一手が打てずに縮小均衡のサイクルに入ってしまいます。

こういった状態から抜け出すために生まれた考え方がファイナンス思考です。

 

ファイナンス思考とはその名の通り、ファイナンス的な物事の考え方のことです。「会社の戦略の組み立て方」とざっくり言うこともできます。もう少し詳しく言うと、会社の企業価値を最大化する為に、長期的な目線に立ち事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる考え方がファイナンス思考です。

 

ここでPL脳とファイナンス思考を対比しながら比べてみたいと思います。

大きく分けて2つ違いがあります。

1つ目はここまでの話で分かった方もいるかもしれませんが、短期的思考か長期的思考かです。目先だけを意識するのか、何年何十年先を見据えて戦略を立てていくかということですね。

2つ目としてPL脳は過去、ファイナンス思考は未来をみているという点です。先ほど述べたようにPL脳はPLの最大化を目的としています。そしてPLとは過去の一定期間における業績の「結果」を示しているのです。それに対してファイナンス思考は将来に稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする発想なので常に未来志向ということです。

 

どうでしょうか?

 

PL脳ってダメなところばっかりなのになんでこの考え方が浸透しているの?

と思う人も少なくないでしょう。

その答えとして、高度成長期の日本ではPL脳の考え方でも通用したからです。

 

それはなぜか?

 

それは高度成長期の時の日本は社会がまさに成長中であり、企業は直線的な成長を続け、将来のビジネス環境の予測が立てやすかったからです。だから昨年よりもいい業績を上げる、つまりPLを良くしていくことだけに注力すればよかったのです。

 

しかし現在ではどうでしょうか?

 

社会が成熟化し、技術革新のスピードが速く、事業もいつダメになるかわからない現在においてPL脳の考え方では全く太刀打ちできないのです。

 

だからこそこの先の時代ではより意思を持った経営の舵取りが求められ、その為に必要なのがファイナンス思考なのです。

 

そしてこのファイナンス思考は現在就活しているみなさんにも意識してもらいたい考え方でもあります。

 

みなさんはPL脳ではなくファイナンス思考で考えられていますか?

 

ファイナンス思考とは「会社の企業価値を最大化する為の考え方」と先ほど述べましたが、企業を自分に置き換えてみて下さい。

 

そうです。皆さんが考えなければいけないのは「自分の価値を最大化」する為にはどうしたらいいかを長期的かつ未来志向で考えることです。

 

再度問いますが、企業に入るという短期的な目標がゴールになっていませんか?

 

企業に入ることがゴールになってしまうと入った後確実にモチベーションが下がります。また、仕事が合わない等入ってからのミスマッチが起こりえます。

 

だからこそ長期的視野で物事をみていく必要があります。

                                                                                                                                  

その為にはまず、長期的目標を立てることが第一歩です。

1年、2年という短いスパンではなく、4年、5年先のもっと長い目標を立ててみて下さい。

その目標から今自分は何をやらなければならないのか、どう行動していかなければならないのかを考えてみましょう。

 

一例ですが、安定している大手企業に入りたいという人が多くいると思います。

しっかり自分と向き合って先を見据えた上で大手企業に行きたいと思っている人はそのまま貫いていって下さい。

 

なんとなく周りに流されて、ブランド力があるから、安定しているからという理由で大手企業に行きたいと思っている人は、就職した後果たして自分の価値が最大化できるのかどうかを一度よく考えてみて下さい。

 

まだこの時期ならいくらでも修正していけます。

短期的なPL脳の学生が多い中、ファイナンス思考で物事を考えられるようになれば確実に周りより価値のある人間になれます。

 

今後の人生で是非この考え方を忘れずに生きていって下さい。

(参考文献:「ファイナンス思考」 著者:朝倉祐介 「ざっくり分かるファイナンス」 著者:石野雄一)